日曜日だと言うのに、いつもと同じように起きて、いつもと同じような朝食を摂る。 そう、皇座山ヒルクライム、毎年12月に行われるこのレースは、正に自分との闘いである。幾人もがここで力尽き、幾人もがここで足を地に着けた。

　会場へ向け車を飛ばしながら先日のコトを思い出す。

にょろ「そういえば、自主企画はみんなロードで来るよねぇ」
キミキミ（ニヤリ）
にょろ「ポパイ＠もニューバイクを買ったし、やんにしはTREK5900、ピーターはドンレーサー、くまちゃんはTime、そしてあの土星貧乏（輪をかけた貧乏）のＪＡＭマはCARRERA！俺は・・・！」
キミキミ（ニヤリ）×3
にょろ「俺も新しいロードが欲しいよぉー！」
　以下略・・・

　会場に到着すると燃焼系（貧乏系）が「おはようございます！」と気持ちの良い挨拶をしてくる。
　目線を落とすと燃焼系（貧乏系）のロードバイク、「あぁ、俺も今のバイクでがんばらなくちゃ・・・」
　そう、ミョーに心の中で納得と安心感を覚えた。
　久々の参加となるヒルクライム。今年は多くの参加者でにぎわいまくり、半分くらいは知らない人だ。
　私は破れたYABAIジャージに袖をとおし、スタートの合図を待った。 キミキミの掛け声とともに皆が一斉に走り出した。
　半年以上も膝の不調でロクに自転車に乗らない日々が続いた。当然満足に走れる気はしなかった。貧乏系、もとい燃焼系のハングリー走行に着いて行く気はさらさら無く、コソ練ピーターにも勝てそうも無い。そうそう、MTBで参加のポパイ＠は、燃焼系（貧乏系）曰く「先日一緒に登ったら、MTBなのに29分でしたよ。」しゃれにならん！んじゃ目標「やんにし」に決定！でも、あっさり抜いてしまった。
　それでも、いろんな知らない人に抜かれまくって登って行った。今まで何度もこの坂を登ったけど、今日は特別辛い！息も絶え絶え、言葉も出ない・・・そんなとき、前方をちんたら走るスペシャのワークスジャージを発見！
「ヤノッチ！いつの間にそんなに太ったん！？」・・・モリモリだった・・・（ったく、えれぇんだから突っ込ませるなよぉ）
　さらに進むとワサビグリーンのエピック、姫だ！（ちょっと考えて）「姫・・・○になれよ・・・」（姫、力が抜ける）（にょろ、心の中でガッツポーズ）やっぱり、みんなで走るって楽しい。
　最後の激坂を登ったところで、燃焼系（貧乏系）とツネゴンとあともう一人誰かわからなかった！が私に向かって激を飛ばした！（なんて言ったかはわからなかった）そして渾身の立ち漕ぎ！両方のふくらはぎがピクピクする。つる・・・引き足・・・気合だぁー！
　最後の直線で二人をかわし、鳥居を突きぬけそのまま倒れこんだ。心臓の鼓動が聞こえる。ハートレイトモニターを着けてたら（今日は忘れた）きっと200は超えてるだろう。そんなことを考えながら、うつろな意識の中、12月だと言うのに秋のような皇座山の空をしばらく眺めていた。頭の中でいろんなことを考えていた。ナイトランで登りきったあの時の満月を今も思い出す。